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2017年10月18日
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窃盗罪の実行の着手時期とは?

2012年02月19日

Q.窃盗罪の実行の着手時期とは?


A.窃盗の結果,つまり占有者の意思に反する財物の占有移転の具体的危険性を含む行為を開始した時。




実行の着手


実行の着手とは,犯罪の実行行為を開始した時点をどの時点とするかという問題です。


実行に着手した後,実行行為を完了して犯罪の結果が発生すれば,その犯罪は既遂となります。他方,実行には着手したけれども,結果は発生しなかったという場合には,犯罪としては未遂ということになります。


つまり,実行の着手があったかどうかは,未遂犯として処罰すべきか不可罰とすべきかということに関わってくるのです。


通説的見解によれば,実行の着手は,構成要件的結果発生の現実的危険性を含む行為が開始されたかどうかを基準とするとされています(具体的危険説)。




窃盗罪の実行の着手時期


窃盗の場合,未遂犯も処罰されます(窃盗未遂罪)。したがって,どの時点を実行の着手とみるかは重要な問題となってきます。


前記の基準から考えると,窃盗罪の実行の着手時期は,窃盗の結果,つまり占有侵害の具体的危険性を含む行為を開始した時ということになります。


住居等に侵入して窃盗をするといういわゆる侵入盗の場合,侵入した時点ではいまだ具体的な危険性が発生したとまではいえませんから,実際に侵入後に財物を物色し始めた時に実行に着手したといえるとするのが判例です(最判昭和23年4月17日等)。


ただし,蔵や金庫室など財物等の保管のみを目的とした場所への侵入の場合には,そこへ侵入した時点で窃盗の実行の着手があると考えられています。


同様に,自動車盗や車上狙いの場合も,自動車のドアや窓を開けようとする行為をした時点で実行の着手があると考えられています。


もう1つよく問題とされるのが,スリの場合です。スリの場合には,財物があるかどうかを衣服の上から触って確かめる,いわゆる「当たり」行為の段階では実行の着手とまではいえないと考えられていますが,衣服の中に手を差し入れたような場合には,実行の着手があるという判例があります(最決昭和29年5月6日等)。


ただし,これらの行為もケースバイケースです。具体的な状況によっては,具体的危険性があるとして実行の着手となるという場合もあるでしょう。

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